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2019年7月14日 (日)

Wimbledon 2019 女子シングルス決勝

https://www.wimbledon.com/en_GB/scores/stats/2701.html

今年のウインブルドン女子シングルスの決勝は、ルーマニアのシモナ・ハレプ選手がセレナ・ウイリアム選手を6-2 6-2という圧倒的なスコアで破って優勝しました。
この試合、実はテレビ観戦するのを躊躇したんですよ。ハレプ選手は好きな選手の一人です。以前、何かの大会(多分グランドスラム、フレンチオープンだったと思います。)で、自分の試合が終わった後に男子の試合をまるで一般の観客のように私服で観戦していた姿がとてもキュートに思えたのです。素晴らしいコートカバーリングでボールを追う姿も好感が持てます。
対するセレナ・ウイリアム選手は好みではありません。だって、強すぎるから。恵まれた体格から繰り出す強烈なサーブ、ストローク。しかも技術的にも上手い。私にとっては完全にヒール(悪役)です。私は元々判官贔屓的なところがあって強すぎる選手は好きではありません。それが、昨年の大阪選手とのUSオープン決勝での顛末に、セレナ選手のことを見たくないほど嫌いになってしまいました。あれほどに賞賛、尊敬され成功した選手が、自分の感情をコントロールできなくなり、終いには自分の負けを審判のせいにしてジェンダー差別まで持ち出したのは絶対許されないことだったのです。
テレビ観戦を躊躇したのは、そんなセレナ選手にハレプ選手がやられてしまうのを見たくないからでした。そう、セレナ選手が勝つと思っていたのです。
蓋を開けてみれば、ハレプ選手の一方的勝利。願望はあったものの全くの予想外。嬉しい結果でした。

試合を分析するのにこんなにわかりやすいスタッツはありませんね。
ハレプ選手のアンフォーストエラーはたったの3。
対するセレナ選手は26。
ウイナーはセレナ選手17に対してハレプ選手は13。
当然のことながらこの差がそのまま獲得ポイントの差になっています。
確かに、セレナ選手は調子が悪かった。緊張していたのかもしれない。ストロークのフィーリングが合っていないように見えました。ただしそれはハレプ選手がそうさせたのだと思います。

試合中走った距離は、セレナ選手1043.1mに対してハレプ選手は1219.8m。1ポイントあたり2mも違います。ただ拾いまくるだけでなく、返球の技術も素晴らしかった。立ち上がりは早い展開。カウンターショットで肝心なポイントを取る。セレナ選手の最終兵器、バックサイドコーナーにギリギリ入る強烈なボールをもハレプ選手は攻略しました。ショートアングルでミスをさせ、ネットに出てくるところを足元に送ったりロブを上げたり。見事なフットワークとラケットワークでした。これがセレナ選手へのプレッシャーになりアンフォーストエラーが多くなったのだと思います。
ハレプ選手はセレナ選手のサーブも完全に見切っていました。一度はセンターへのサーブを早く動きすぎてオーバーランしてしまったほどです。セレナ選手のファーストサーブのエースは2本だけ、ポイント獲得率は59%。ハレプ選手は83%。
セカンドセット。ハレプ選手はセンターへ返球を多用しセレナ選手の角度をつけたボールを封じます。セレナ選手は無理して打ってミスするか、甘い球をカウンターで返されるか。結局最後までペースを掴めませんでした。
6-2,6-2.。試合時間56分のワンサイドゲーム。ハレプ選手の調子が良くて、セレナ選手は調子が悪くて実力を発揮できなかったように見えます。しかしそれはハレプ選手陣営のセレナ選手攻略への戦略がうまくいった結果だと思います。何よりもそれをやりとげたハレプ選手の精神力が素晴らしかったです。
セレナ選手には私にとってのヒールとしてこれからも活躍して欲しいと思います。次回は緊張感あふれるゲームを期待します。

ゲーム終了後のハレプ選手の姿もとてもチャーミングでした。
悩んだけど、この試合観て良かったです。

さて、今日は男子シングルスの決勝戦。天才フェデラー対スーパーアスリート、ジョコビッチ。良い試合になることは間違いなし。どちらの選手も好きなので気楽に観れます。楽しみです。

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2019年7月 3日 (水)

19015.『葬送の仕事師たち』


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『葬送の仕事師たち』
井上理津子

ここ数年の間に父、義父を見送りました。
父の葬儀では葬儀社の担当者がとても良いかたで、気持ち良く見送れました。

義父の葬儀では、残念なことに担当者の言動に妻がとても嫌な思いをしてしまいました。
棺の蓋を閉じる際、最後に担当者が長々とお別れを言ったのです。
最後に言葉をかけるのは、母親や自分たち娘であって欲しかった、赤の他人に白々しい言葉を長々とかけて欲しくなかったとの妻の思いです。
この担当者は事後の処理でもミスがあり、対処の仕方も酷くて、四十九日の法要では担当を外してもらいました。
その際、上司の方にお聞きしたのですが、その葬儀社では式の進行の細部は担当者の裁量に任せられているそうです。
喪主側の思いはそれぞれだと思うので、臨機応変な対応が必要です。義母や妻を含めた娘たちの思いを汲み取ってくれなかったのは残念だと思いつつ、難しくて大変な仕事だと感じました。

葬儀、法事には決まりごとがあります。娘が葬儀関係の仕事をしている身近にいる人に、なぜこうしないといけないの、と聞くと、昔からやっていることだからとの返答。
いや、つい最近まで土葬が多かったはず、火葬での儀式は昔からあったのではないと思う。
つい余計なことを言ってしまう私。

そんなこともあり、どこかの書評でこの本を知りKindleにダウンロードしていました。

登場する方は皆さん仕事に真摯に向き合っている方ばかりです。以前はボッタクリのひどい仕事してたとの懺悔もあります。人が嫌がることを仕事だし、いまだに差別的意識を持つ人も多いようです。
人間いつか死ぬし、死んじゃったら何もわからない。葬儀屋のコマーシャルじゃないけど、葬儀は残された人の為かもしれない。故人の思いを葬儀に込めて、残された人の良い思い出とする為の儀式だと。その為には生きている間の関係が大切なのだと思います。

難しいインタビューだったと思います。著者も気を使い、難しかったと書いているのですが、さらっとした気持ちで読み進めることができます。中盤以降で筆者が女性であることに気がつきました。『さいごの色街 飛田』の著者井上理津子さんでした。この方凄いです。

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