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2017年12月11日 (月)

第3回大阪ホームレス会議

 「第3回大阪ホームレス会議」に出席しました。
 8年ぶりに開催された今回の「ホームレス会議」のテーマは「食のセーフティネットのいま」。
 平成28年度の日本の食料自給率は、カロリーベースで38%。生産額ベースでも68%です。なのに、まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が年間約632万トンもあるそうです。そんなもったいない状態のなかでも、この日本で餓死する人が少なからずいるのです。
 このおかしな状況を少しでも解消するために頑張っているのが、「フードバンク」。
お話を聞かせていただいたのは、フードバンクを利用されているビッグイシュー販売者の方と、以下の皆様。
・高橋実生さん (フードバンクかわさき 代表)
・浅葉めぐみさん (認定NPO法人フードバンク関西 理事長)
・古市邦人さん (NPO法人炊き出し志絆会 理事)
・川辺康子さん (にしなり☆こども食堂 代表)
どんな考えのもとに、どんな活動をしているのかは、それぞれのウエブサイトをぜひ見てください。

 それぞれのフードバンク代表の方は、当たり前のことを普通にやっているという感じでお話しされていましたが、やっていることは社会の歪ともいうべき酷い状況を少しでもましなものにするために確実に必要で役に立っていると思います。本来は政治と行政が担うべきことですが、現状は最低限のセーフティネットであるはずの生活保護でさえ引き下げが検討されているという異常事態。あまりの情けなさに腹立ち、悲しく、涙が出そうでした。
 質問コーナーの最後、大企業が大量に産業廃棄物としてお金を払って処理しているものを引き取ればいいのではないかと参加者からの質問がありました。しかし、現状の法律では、企業は商品を食品として出荷する以外は、すべて廃棄物として処理しなければいけないらしく、廃棄物とされた食品をフードバンクが引き取り他者に提供することはできないそうです。引き取るには寄付してもらうしかないのですが、決裁が必要な経営トップまで話が上がるのは難しいようです。そもそもなんでそんなにロスが出るのかとか、もし事故が起こったら誰が責任をとるのか、なんていうことになり話が握りつぶされるのです。
 特定の要件を満たしたフードバンクに提供を認める特例を認めれば解決するのですが、フードバンクにはロビーイングする資金もなく手詰まりの状況だそうです。
 パネラーの皆さんは行政や政治に対する怒りや愚痴はほとんど口になさらず、腹が立つことはないのか聞いてみたいと思っていましたが、この話をされた時のフードバンク代表の方は、さすがに声も大きく、語調もきつくなっていたように思いました。本来行政が担うべきことなのに、邪魔されているという情けない状況です。
 ビッグイシュー代表の佐野さんは、最後の挨拶で本来行政が担うべきことではあるが、民間の力で人を助けられるようになっていることは社会が良い方向に向いていると思うと話されていました。ボランティアや寄付するのは難しいかもしれませんが、多くの人が現状を理解し、行政や政治に働きかけていくことが必要だと思います。

 最後にこれだけはわかって欲しいこと。
 生活保護の不正受給についていろいろ言われていますが、不正受給率は金額ベースにして0.5%ほど、そもそも生活保護の捕捉率は20%程度しかありません。多くの人がちゃんと仕事をしながら生活保護以下の収入でなんとか生きているのが現状です。現在決められている最低賃金ではフルタイムで働いても自立して文化的な生活をすることができないのははっきりしています。生活保護費の削減は、支給金額を下げることより、最低賃金を引き上げることのほうが効果的だと思います。
 生活保護費を貰いながらパチンコして暮らしているとの非難がありますが、そのパチンコ代は食費を削って捻出するしかありません。「彼らの食生活のレベルは私より劣悪です。」とのビッグイシュー販売者の方の話が印象的でした。

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