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2016年5月 4日 (水)

16011.冬の灯台が語るとき

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『冬の灯台が語るとき』 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 単行本 2012/2/9 

ヨハン テオリン (), 三角 和代 (翻訳)

テオリンのエーランド島4部作2作目。舞台は冬。大学図書館で借りました。前作に引き続き、島の伝承と人間関係、自然が描かれています。
主人公は冬の厳しさのようです。気候が良い都会に暮らす私が、北の国の冬の嵐の厳しさを想像するのは難しいけれど、充分に感じさせてもらいました。最近、都会派ミステリよりも田舎を描いた作品が楽しく読めます。どこか憧れのある田舎暮らし。でも厳しい気候や不自由な暮らしにはすぐに逃げ出したくなるに違いありません。命に係る厳しい自然の中で暮らすと、自然の美しさを感じること、そんな自然からもたらされる生きる糧を得ることが人間本来の喜びだということを思い起こさせてくれます。実際に体験できそうでできないことを安全な場所にいながら想像するのは楽しいです。

舞台はウナギ岬の灯台。灯台守たちが暮らしてきた屋敷に若い夫婦が住みはじめます。この灯台をめぐる過去の物語。多くは厳しい自然との闘いによる不幸と、若い一家を襲う不幸が並行して語られます。
探偵役のイェルロフ爺さんは、今回出番は少ないものの重要な役割を果たします。前作同様に、事件の解決よりも島の自然に浸りながら読み進むと、いつの間にか終盤。残るページでどうやって話を収めるのだろうと思うも、見事なエンディング。このシリーズの性格が確定した作品でした。前作も良かったけど、さらに堪能させてもらいました。

内容(「BOOK」データベースより)

エーランド島に移住し、双子の灯台を望む屋敷に住みはじめたヨアキムとその家族。しかし間もなく、一家に不幸が訪れる。悲嘆に沈む彼に、屋敷に起きる異変が追い打ちをかける。無人の部屋で聞こえるささやき。子供が呼びかける影。何者かの気配がする納屋…そして死者が現世に戻ってくると言われるクリスマス、猛吹雪で孤立した屋敷を歓迎されざる客たちが訪れる―。スウェーデン推理作家アカデミー賞最優秀長篇賞、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞、「ガラスの鍵」賞の三冠に輝く傑作ミステリ。

著者略歴 (BOOK著者紹介情報」より)
テオリン,ヨハン
1963
年スウェーデン、ヨーテボリ生まれのジャーナリスト、作家。2007年のデビュー作『黄昏に眠る秋』(ハヤカワ。ミステリ)はスウェーデン推理作家アカデミー賞、英国推理作家協会賞を受賞し、世界20カ国以上で刊行された。『冬の灯台が語るとき』でも「ガラスの鍵」賞等を受賞

三角/和代
1965
年福岡県生、西南学院大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報
単行本: 462ページ
出版社: 早川書房 (2012/2/9)
言語: 日本語
ISBN-10: 4150018561
ISBN-13: 978-4150018566
発売日: 2012/2/9
商品パッケージの寸法: 18.2 x 11.4 x 2.6 cm

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