08002.ライラの冒険「神秘の短剣」上・下
P・プルマン 新潮文庫「ライラの冒険」3部作の第2部。ライラは自分が暮らしていた世界を抜け出し、違う世界に行きます。ウイルという少年に出会いますが、この少年、もともと私たちと同じ世界で暮らしていたようです。パラレルワールドにはそれぞれの世界を行き来できる窓(穴)が空いています。その穴を自由に開けることが出来る短剣を二人は手に入れます。ライラの世界で起こっている「何か」は、どうやらこの「窓」が空いていることに関係しているようです。そしてライラの持つ真理計とウイルの持つ短剣は重要な役割を果たすもののようです。「黄金の羅針盤」に登場したキャラクターの活躍の場は少なく、話が進むにつれ謎が深まり、ライラとウイル自身もどこに向かっているのか良く判らないようです。どこに向かっているのかを知りたいという興味だけで読みきった気がします。唯一神の存在を基本としていない、私を含めた多くの日本人にとって難しい話だという思いがますます強くなりました。宗教というのは人々に救いを与えるものだけど、争いをももたらすものであることにも気付かせられます。ライラの強い意志、ウイルの母親を思う気持ちが救いです。
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