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2006年12月31日 (日)

My all time best mysteries

2006年も残り僅かです。

これまでの私の読書人生を少しだけ振り返ってみました。オールタイム・ベストです。

とにかく、読んだ端から内容を忘れてしまうので、ここにあげた作品もよく覚えていないのですが、読んだときの衝撃を記憶している作家と作品です。他に思い出したら変わるかもしれません。順位はつけられません。

コナン・ドイル シャーロック・ホームズ 「緋色の研究」
小学生の時に病床で読み、所謂「推理小説」に興味を持ち本を読むようになりました。
ホームズに出会わなければ本好きにはならなかったでしょう。

レイモンド・チャンドラー 「プレイバック」
 「しっかりしていなければ生きてゆけない。優しくなれなかったら生きている資格がない」
この台詞のかっこよさでハードボイルドに嵌りました。

カーター・ブラウン 「死体置場は花ざかり」
高校時代、父親の書斎にあったポケミスをむさぼり読む。
アル・ウィラー警部や女私立探偵メイヴィス・セドリッツなどのシリーズキャラクターが活躍する
お色気たっぷりの軽ハードボイルド。とにかく憧れた。

ギャビン・ライアル 「深夜プラス1」
とにかくかっこ良かった。シトロエンが欲しかった。ヨーロッパに行きたかった。

エド・マクベイン 「酔いどれ探偵カート・キャノン (Curt Cannon)」
87分署シリーズ「警官嫌い」を選ぶべきかもしれませんが。

ディック・フランシス 「利腕」
毎年年末に暖かい部屋で新作を読むのが楽しみでした。
最高傑作はやはりこれでしょう。

ローレンス・ブロック 「八百万の死にざま」 マッド・スカダー・シリーズ
翻訳ミステリーをむさぼり読むことになるきっかけはこれかも。

ロス・トーマス 「黄昏にマックの店で」
ベストの中のベストはこれかもしれない。今まで読んだ本の中で一番好きなタイトル。
もちろん中身も最高。

アンドリュー・ヴァクス  「フラッド」 悪役バークシリーズ
私の探し求めていたものはこれだ、なんて思ったものです。

ジェイムズ・クラムリー「酔いどれの誇り」
私にとってもっとも衝撃的な作品。

何か大切なものを忘れているような気もしますが、まあ、こんなところでしょう。
思い出したら更新します。でも、落とす作家、作品はないですね。そん時は追加か。

良いお年をお迎えください。

来年もよろしくお願いします。

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2006年12月30日 (土)

このミステリーがすごい! 2007年版

061229 国内版でランクインした作品のうち読んでいたのは、東野圭吾「赤い指」の1冊のみ。同僚に借りて読んだもので、正直ランクインするような作品だとは思いませんでした。大沢在昌「狼花 新宿鮫Ⅸ」はこのミス購入後に読みました。ベストテン作品のうち是非読んでみたいのは香納諒一「贄の夜会」。なんと12年ぶりの作品だそうです。佐々木譲さん、宮部みゆきさんのものも読みたいけど、国内版はほとんどがハードカバーなので腰が引けてしまいます。

海外版1位はド本命、ローリー・リン・ドラモンド「あなたに不利な証拠として」。今年はこれにつきますね。ジェイムズ・カルロス・ブレイク 「荒ぶる血」 は昨日読了。
ディーヴァー「クリスマス・プレゼント」と並んで2位の作品です。
「あなたに不利な証拠として」はダントツだったようで、2位は同着です。ディーヴァーは6位に「12番目のカード」も入っています。作家別では1位ですね。
読みたい作品は、コナリー「天使と罪の街」、ディーヴァーの2冊。海外版は文庫が多いので、手が出しやすいです。珍しく読んでいたハイアセン「幸運は誰に?」は11位でした。ペレケーノスが今年2冊出たのですが、どちらも選外。厳しいですね。

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06037.荒ぶる血

061229_009ジェイムズ・カルロス・ブレイク  加賀山卓朗 訳  文春文庫

暗黒街の殺し屋、ジミー。暴力で生きることしかできなかった男。その身にはメキシコ革命で恐れられた非情な闘士の血が流れる。彼が国境の南から逃げてきた女と出会ったとき、宿命の歯車が血と硝煙の匂いを発して回り出す。スタイリッシュなノワールと荒々しい活劇小説を融合させた掛け値なしの傑作。激情と慟哭が荒野を裂く。
裏表紙より引用

このミス2007 海外版2位の作品。ウエスタン・クライム・ノベルってな感じです。

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06036.狼花 新宿鮫Ⅸ

061229_010 大沢在昌  光文社

新宿鮫こと鮫島、5年半ぶりの登場です。
国際犯罪者・仙田、キャリア警官の香田とお馴染みのキャラが登場しますが、鮫島の彼女、晶はほとんど出てきません。残念です。
仙田が作り上げた泥棒市場を追う鮫島、外国人犯罪者を一掃するために限界を
超えようとする香田。「国」「個人」とは何かをそれぞれが考えながら物語がすすみます。

それにしても、鮫島が年をとったのか、やたらと心情の描写が多いです。
大沢さんが年をとったのでしょうか。
小泉さんが好き勝手やったあと安倍さんが総理になって「美しい国」とか言い出して、日本が右に向かって傾いていきかねない現在、個人と国との兼ね合い、市民と公務員との兼ね合いが問われているいるような気がしているのですが、大沢さんもそこを気にしているのでしょう。

初期の作品ほど、読んでいてドキドキしなくなりました。このシリーズもそろそろ継続が辛くなってきたかな。

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06035.黄昏にマックの店で

061229_008 ロス・トーマス  藤本和子 訳  ハヤカワ文庫

昔のことなので、記憶が定かではないのですが、多分この作品が私がロス・トーマスを読んだ最初の作品です。タイトルに惹かれてハードカバーで読んだ記憶があります。今回読んだのは私の本棚から引っ張り出してきた文庫版なので、読むのは少なくとも3回目ですね。

主人公は元殺人課の刑事、宝くじを当てて現在は俳優。スパイだった父親が死んで、過去の仕事を暴露した自叙伝の版権を残します。これが世に出ると大変だと思う人間が数人いて、駆け引きが始まり、殺人まで起こってしまいます。やはりスパイで現在はレストランを経営する、マックとパディロがこの騒動に巻き込まれます。

ロス・トーマス作品としては後期のもので、脂がのりきっているといえるでしょう。彼の最高傑作は「女刑事の死」といわれているようですが、私はこの作品がベストです。ロス・トーマスの作品を読むたびに書いていますが、とにかく台詞が素晴らしいです。ここに出てくる男女の会話を私も実際に経験したいものです。でも、理解してもらえないでポカンとされるか、笑われるかでしょうね。もちろん、男同士の会話はもっと素晴らしいです。こんな会話をできる友人が欲しいです。って、私自身がその域に達してないですね・・・。

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06034.女刑事の死

061229_007ロス・トーマス   藤本和子 訳  ハヤカワ文庫

八月の熱気の中、女刑事が自動車に乗り込んだ瞬間、爆炎があがった―刑事だった妹が、非業の死を遂げた。上院の調査監視分科委員会で働く兄のベンジャミンは、真相を探るために帰郷する。だが分科委員会から受けた密命を遂行せねばならず、思うように真相究明はならない。やがて謎に満ちた妹の私生活が徐々にあきらかになるが…。サスペンスの巨匠の醍醐味を詰め込んだ、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。
(裏表紙の紹介文より)

傑作です。

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06033.五百万ドルの迷宮

061229_006 ロス・トーマス  ハヤカワ文庫

フィリピン新人民軍の指導者を五百万ドルで買収し、香港へ亡命させろ―テロリズムの専門家ストーリングズのもとに大仕事がまいこんできた。彼は工作を手伝ってもらうため、中国人ウーとそのパートナー、デュラントら、海千山千のプロを極東に集結させる。それぞれの思惑が交錯するなか、五百万ドルをめぐる虚々実々のゲームが開始された!巨匠の代表作。 (裏表紙の梗概より引用)

解説は原尞さん。ミステリマガジンに掲載された追悼文「ロス・トーマスの魅力」も掲載されていてお得ですが、現在手に入れるのは難しいみたいです。この作品は「ウー/デュラント/アザガイ/ストーリングス/ブルー・シリーズ」のたぶん2作目で、他は「大博奕」「獲物」のようです。これもまた手に入れるのは大変みたいです。原さんは「ロス・トーマス作品が全訳されることを勝手に夢見る会」の設立を提案していますが、実現されなかったようです。未訳作品がたくさんあります。

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2006年12月29日 (金)

仕事納め

今年の仕事もあと僅かで終了です。年初から新しいお得意様を担当させていただき、忙しくも、新鮮で楽しい気持ちで仕事をすることができました。温かく迎え入れてくださったお得意様の担当者の皆様、また、無理な作業をたくさんお願いした同僚スタッフの皆さん、ありがとうございました。何度か行った広島では、美しく、素敵な女性とご一緒させていただきました。楽しかったです。

ここ数年手がけている仕事では業界の賞をいただきました。賞状をいただくなんて初めてだったような気がします。これも、お得意様とスタッフの皆さん、全員の力でいただけたものです。周りの人に恵まれて幸せです。

また来年も少し環境が変わるようですが、引き続き自分らしい仕事をしたいと思います。

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2006年12月25日 (月)

名犬ラッシー

Wp_sp01  私たちの世代に近い人だったら誰でも知っている名作のリメイクです。主人公は「コリー」という種類の犬ですが、私が子供の頃はコリーはすべてラッシーと呼ばれていたような気がします。

貧しい家庭に飼われていたラッシーは、生活のためにお金持ちに売られ、スコットランドへ連れていかれます。そこから故郷のヨークシャーまで800km。ラッシーの長い旅と飼い主との愛情の物語です。

ラッシーは美しい犬だし、イギリスの風景も綺麗でした。イギリスらしいユーモアのセンスも感じられ、家族で見るにはとても良い映画らしい映画だと思います。

妻は初めて映画館で見た映画が「ラッシー」。多分前作でしょう。思い入れがあるようです。

娘は「可愛かったし、ラッシー勇敢やった」との感想でした。

封切日にもかかわらずお客さんは私たち以外にわずか2組。うーーーーん。

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2006年12月16日 (土)

06032.赤い指

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東野圭吾 講談社
直木賞受賞第一作だそうです。

「早く帰ってきてほしいんだけど」。
前原昭夫が、妻から切羽つまった様子の電話を受けたのは、金曜の夕方だった。重い気持ちで家に帰ると、庭に幼い少女の遺体が。部屋に閉じこもる息子のやったことなのか。
事件と向き合うことで昭夫は、家族と向き合うことになるが──。

読んだのは随分前です。アップし損ねてました。内容も余り覚えていません。同僚に借りて、仕事の移動の間に一日で読みました。じっくり読もうと思うほど面白くなかったということでしょう。東野圭吾さんは、もともと好きなタイプの作家ではではないのですが、『白夜行』の衝撃は凄かったです。しかし、その後の作品では期待を裏切られているばかりです。貸してくれた同僚は『容疑者Xの献身』よりもましだったと言っていましたが、まあ、似たようなもんです。

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2006年12月12日 (火)

武士の一分

山田洋次監督の藤沢周平時代劇3部作完結篇。
主演は木村拓哉。
久々に映画らしい映画を見た気がしました。
時代劇ということもあるでしょう。
ほとんどがキムタク扮する三村新之丞が住む家のセットで撮影されています。
そのセットでの季節の移り変わりが見事です。
スタッフには厳しい現場だったことが想像できますが、見ている間はそれを感じさせません。
中間役の高野進さんが見事でしたが、その他脇を大物が固め、キャスティングも、その他についてもとても贅沢な映画だと思います。
キムタクのズラ姿だけでも見られたら、と思ったのですが、 とてもよい感じで演じていて、この映画の中の彼を見ることが出来ただけで大収穫でした。

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椿山課長の七日間

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原作:浅田次郎  主演:西田敏行、伊藤美咲

百貨店の課長、椿山は職場で突然倒れなくなってします。あまりにも未練の多い死だった。天国の入り口での審査で未練の多い人間には現世に1週間だけ戻ることを許される。しかし、本人とは全くの別人の姿で。

Cast_image_1 西田さん扮する椿山課長が現世に戻った姿が伊藤美咲です。彼女のなんとなくぎこちない演技も、この設定に生かされています。自分の周りの大切な人たちが、自分のことをどう思っていたのか、家族の愛がこの映画のテーマのようです。テーマは同じ浅田さん原作の「地下鉄に乗って」と似ているのですが、こちらはコメディ。楽しく笑え、泣かせてくれます。

椿山課長と同じく現世に戻るのは、昔気質のやくざの親分と親を知らない子供。この3人が微妙に絡み、家族の愛情を考えさせてくれます。個人的にはやくざの親分の奥さん役、市毛良枝さんの演技が良かったです。天才子役の須賀健太君も登場してます。

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経団連「希望の国」構想

経団連が来年1月に発表する将来構想「希望の国、日本」の原案が判明したそうです。
詳しくは来年の正月を待つとして、その内容は、憲法改正や愛国教育など阿部政権に擂りより、政策運営に影響を及ぼそういう財界の意図が読み取れるようです。何かおかしいと感じます。
財界のオエラさんが尊敬されるのは多くの人の生活に責任を持っているからだと思います。リストラして褒められるのはおかしいですよね。
企業減税して消費税率を上げるのが本当に良いことなんですか?
企業献金はやめましょう。企業のほうから政治家に金を払いやすくするなんておかしいでしょう。個人献金できるだけの給料を社員に支払って政治家を選ぶのは社員の判断に委ねてください。経営者が尊敬されていて、会社を愛している社員ならば、経営者の思った人と同じ政治家を社員は選ぶでしょう。
戦力不保持を定めた憲法9条を見直して、戦争で儲けるつもりですか。
企業あっての社員じゃないんです。社員あっての企業です。

勝ち組だけでは社会は成り立たないんですよ。

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住基ネット訴訟 高裁金沢支部判決

住民基本台帳ネットワークで個人情報が無断で扱われるのは憲法13条が保障するプライバシー権の侵害だとして、石川県内の住民が個人情報の削除などを求めた訴訟の控訴審判決がありました。
一審は住民側勝訴だったのですが、今回は住民側の請求を棄却する逆転判決です。
「住基ネットが本人確認情報を扱うことには行政事務の効率化という正当な理由がありプライバシー権を侵害するとはいえない」と判断され、わずか1分の言い渡しだったようです。違憲判断を含んだ、逆転判決がわずか1分というのは普通のことなんでしょうか。行政の都合しか考えていない判決としか思えません。

私は住基ネットには反対で、通知のハガキは開かないままに市役所に返し、削除をお願いしました。通知ハガキはお粗末なもので、私の家族の個人情報が強い光を当てるまでもなく、透き通って丸見えだったのと、ネットワークの脆弱性が素人の私も明らかだし、それにかかる費用は高すぎ、行政事務がなされるとは思えなかったからです。
行政事務の効率化がプライバシーに優先するなら、その不正利用を防ぐ対策が適切であることを行政側が証明すべきだし、裁判の判決では、ここに言及すべきだと思います。判決がわずか1分で済まされることが可能なのでしょうか。

役所は国民、市民が国民、市民であることを保障し、証明するところだ、と以前、地方公務員の知り合いが言っていました。もしそうならば、効率化という名の下にプライバシーを危険にさらすのはおかしいと思います。最近の日本の傾向は、国民の集合体が国ではなく、国民は国の所有物だと政治家が思っているような気がしてなりません。

ハガキ1枚で命を捨てなければいけないような時代に逆戻りしないように祈るのみです。

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2006年12月10日 (日)

06031.珍奇絶倫 小沢大写真館

Blog061210小沢昭一   ちくま文庫

著者の小沢さんは私の父の同級生だそうです。遊びを知らなかった父が小沢さんに頼んで「玉の井」に連れて行ってもらったことがあるそうです。小沢さんは慣れているので玉の井の路地をスイスイ行ってしまい、父は袖を引かれてなかなか前に進めず、抜けたときにはシャツの袖がなかった、という話を聞いた覚えがあります。

小沢さんは俳優さんで写真館のセガレで、民族芸能、風俗の研究者です。この本は写真+取材集。風俗を画像と言葉で切り取っています。ラジオ番組「小沢昭一的こころ」で知られる、おしゃべりの名人ですから、この本の写真も文章も素敵で、しかも記録、資料としても素晴らしいものです。娼婦、ゲイ、ストリッパーなど、世の中で偏見を持たれる人々に対する愛情が伝わってきます。

ちょっと長めの引用です。

進駐の置き土産?でもありがたいのは、平和と性の解放だ。‘鬼畜米英’が残したものでも、いいものいい、ありがたいのはありがたい。

日本人は負け慣れていないから、負けたが故にそうなったことに、ある屈辱感を持っているが「負けるが勝ち」ってことばもあるじゃないか。負けたおかげで、世の中、昔よりは絶対よくなった。

もっとも、その後、またぞろ勝ちたくなった。戦争ではなく経済というやつで。

GNPとかいうものの、世界2位の勝利だってさ。ほら、そのおかげで、日本の‘土’と、日本人の‘いのち’がメチャメチャになりつつある。「公害ハンタァーイ」と騒いでいた頃が、まだ花だったなァというように、いずれ、日本の自然と命が根だやしになるにちがいない、このままなら。

だから、

戦争だけじゃなく、経済にも、負けましょうよ。貧乏の国でいいじゃない。国の中の貧富の差がひどいのはお断りだが、みんなで貧乏になろうよ。いまから4,50年前くらいの貧乏になろうよ。・・・・・・・・・ええと、何の話だったっけ。

小沢さんと私の父は、終戦直後の新制大学で同級だったそうです。軍国主義の中で命を捨てろと教育されて育ち、いきなり新しい風の中に放り出された世代です。私自身も貧乏でいいじゃないか、という考えに賛成です。政治や経済を引っ張っていく人の中心が戦後育ちの人たちになって、戦前の恐い時代が蘇ってきそうな気がして心配です。小沢さんの気持ちを私達息子世代も引き継ぐべきだと思います。

登場する人々の言葉は、今の政治家なんぞに比べると、含蓄があり何よりもこだわりと責任感が伝わってきます。 この本を読んで、写真を見れば、貧乏でいいじゃないかという気がするのは私だけではないでしょう。風俗の世界も最近は味気ないものになっているような気がします。金や物じゃなく人間を大事にしましょうよ。そんな気にしてくれる一冊です。

あとがきでは、私の出身地の風俗街をめぐっておられます。私も一度お供させて欲しいものです。

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